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更年期を過ぎれば第二の青春がくる
女性の人生にはいくつかの節目がありますが、更年期時代の過ごし方は、それから先の長い人生を左右する重要な意味をもっています。この時期を「女の卒業式」にしてしまうと、その先に残されているのは灰色の人生になってしまいます。
更年期は誰もが一度は通る思春期のように、人生の自然の道であり、その先にあるのはより充実し、よろこびにみちた明るい第二の青春なのです。
アナトール・フランスという作家はこういう言葉を残しました。
「人生の最終章に青春をおけたら、どんなに人生が楽しいだろうか」
当時は最終章におくことができなかったのです。人の一生は若さから老いへと向かい、どんなに美しい人も老いさらばえて死んでいく。老I醜の図式は誰にも変えることのできないものと考えられていました。
いまはどうでしょうか。世の中が急速に変化して、これまでの常識がどんどん覆っていますが、女の一生の図式にも常識が通用しなくなりました。「更年期を過ぎたら女でなくなる」がひっくりかえって「更年期以後の女の人生は明るく輝かしい第二の青春である」に変わってきています。
更年期以後の女性がおかれる条件を考えてみて下さい。それはむかしとはまったくちがってきています。
更年期以後の女性がおかれる環境
①子育てが終わって自由な時間が増えている
②生活が安定して経済的に余裕ができている
③生理がなくなって妊娠の心配がない
④労働、子育てといった社会的責任から解放された自由人である
⑤科学の力で老化を大幅に遅らせることができる
この五つの条件をすべて利用したら、いったいどんな生き方ができると思いますか。時間があって、お金があって、社会的な義務から免れて、何の束縛も受けない。これこそ人間が長い間求めつづけてきた理想のライフスタイルではないでしょうか。
いままでは子育てを終わって自由な時間を得ても、経済的な余裕がなかったり、社会が高齢者の自由な生き方を認めなかったり、老化して何もできなかったり、どこかに障害がありました。
いまはふつうの生活をしてくれば、①から④まではスンナリと手に入ります。あえて障害といえば「老化の問題」だけでしょう。老化の問題さえクリアして若々しさを保てば、長い間人類が夢みてかなわなかった「人生の最終章に青春をおく」ことができる。私たちはいまそういう時代に生きているのです。
更年期という言葉は、どこか暗くいやな感じを抱かせます。ためしに「更年期」を辞書でひいてみますと「婦人で月経がとまる時期」と書いてあります。「更年期障害」は「更年期に生じる肉体的、精神的症状」と出ています。
まったく不親切な辞書で、これでは何のことかサッパリわからない。わからないけれどどこかウンザリする暗さだけは伝わってきます。言葉の意味を正確に教える辞書ですら、このような説明しかしてないところに、いままでの社会一般の更年期に対するとらえ方があらわれています。
でも更年期はそのように暗いものではありません。暗くなるのは生理がなくなることを「女でなくなる」と考えるからで、これはいままで人々がずっと思いこんできた大いなる誤解です。更年期は正確にいえば「義務からの解放」なのです。
ただこの義務から解放されるのに、多少のトラブルがある。いままで子供を産むことを前提に機能してきた体の仕組みが変わるのですから仕方ありません。四十代後半になると女性ホルモンの分泌がしだいに減少して、体全体の調子を狂わせる。そこから、いろんな障害が出てくるのが更年期障害と呼ばれる症状ですが、子供時代に歯が抜けかわるときだっていやな気分を味わってきたではありませんか。人の一生にはそのような節目が何度かあるので
す。
pp.36-39.